デキる!英語のシャドーイングのやり方!
Mar 14, 2021/ 更新日:Mar 14, 2021
シャドーイングで狙う効果は3つある。 それぞれの効果を得るためには、それぞれ別の方法で行うのが効果的である。
シャドーイングという一言で片付けられてしまうほど、軽くないのがシャドーイング・トレレーニングである。
効果的なシャドーイングは
- 「耳」と「口」を使って「音声」と「意味」を結びつける練習
- 「単語」と「文法」の知識を無意識的に使えるようにする練習
- 「定型表現」が自然と口から出るようにする練習
シャドーイングを行うとき、行うときに何を意識するのかによって効果が大きく変わる。 筋トレでどこの筋肉を使うのかについて、意識を傾けながらウエイトを扱うときの効果と同じである。
音声と意味を結びつけるシャドーイングどうやるか?
シャドーイングを行う際、ひたすら音声だけを意識し、発音を脳内で分析しつつ真似して声を出すようにする。 音声に集中することがメインなので、内容や言葉の意味は後回しで良い。
ポイント
- 母音と子音
- アクセント
- リエゾン
- リズム
- イントネーション
- スピード
ポイントは、母音と子音、単語のアクセントの位置、リエゾン、リズム、イントネーションの発音要素、そしてスピードに注意を払い、音源とそっくりにシャドーイングできるまで繰り返しトレーニングを行う。
このトレーニングは、繰り返し行ない脳に発音のコツを覚え込ませることで、発音矯正がなされ、話す力(スピーキング力)と聞きとる力(リスニング力)が、飛躍的に向上する。
「単語」と「文法」を無意識的に使えるシャドーイングはどうやるか?
次は、内容だけに意識を集中させ、シャドーイングを行うようにする。 今回は、発音については二の次である。 このシャドーイングは、聞こえてくる言葉の意味を掴むことがポイントなので、どうしても完璧に音源を真似するというわけには行かない。
ポイント
- 音源のスピードに遅れるな
- 日本語を高速で介して聞こえる英文を解釈しようとしてはいけない
- 英文の意味が自然に頭に流れるまで繰り返す
音源のスピードに遅れずに、話される英文の意味が頭に自然に入ってくるようになるまで繰り返しトレーニングする。 難しそうだが、同じ音源を何度も使い、紹介するその他のシャドーイング方法と組み合わせれば、自然に英文の意味がつかめる感覚がわかるようになる。
このシャドーイングの目的は、音と意味を脳内でリンクさせることだけでなく、英語を英語のまま(日本語に変換することなく)、英語の語順で理解する力を磨き上げることにある。 実は磨き上げると言うほど大げさなものではないが、これができることが英語のスピーキング力にとどまらず、総合的な活用力が向上する。
ナチュラル・スピードで話される音源を使えば、脳内の処理スピードを上げるトレーニングになる。 英語脳の獲得に躍起になっているときは、ここが関所となるが、乗り越えてしまえば過去のうだつの上がらない英語力とオサラバすることができる。
「定型表現」が自然と口から出るようにするシャドーイングはどうやるか?
次は、定型表現やフレーズに意識を集中してシャドーイングを行う。 このシャドーイングは、フレーズに意識を向けはするものの、「内容」と「発音」は軽視せずに行う。 もちろん、途中で日本語を介して日本語訳が気になるようなトレーニングになってはいけない。 フレーズから「内容」と「発音」に意識を傾けることで、そのフレーズを自分の中に取り込み、自然に使えるように定着させることが目的になる。
ポイント
- フレーズの意味を意識するが、日本語を介さないように
- フレーズを意識するが内容と発音は軽視すべからず
シャドーイング素材は慎重に選ぶべし!
同じ素材を使用して、上で紹介した3つのシャドーイングを別々に行うことで学習効率が上がる。 男性と女性で差があるという研究結果もあるが、脳はマルチタスクが得意ではない。
シャドーイングする際に、発音を意識しつつ、意味にも意識を向けるということは、口で言う以上に難しいものである。 そのため、マルチタスクを別途分けて、個別にトレーニングすることで、この問題を克服するのである。
同時に意識できれば素晴らしいが、よほどトレーニングを積んだ人か、才能に恵まれた人でない、マルチタスクで精度を出すのは難しい。どちらつかずになりかねないリスクの方が心配である。
そのため、各シャドーイングで教材、素材。音源を使い回すことになるのだが、素性の良くない素材を使うもまともに影響を受けることにもなる。 前回も指摘したが、シャドーイングの素材を選ぶときに、自分が使えそうな表現が多く含まれた英文を使用する方が、自身の英語利欲の向上を助けることになる。手軽なシャドーイングの素材やコーチングは、「シャドテン」が使いやすいので、実践に不安がある方は独学の助けにチェックしてみると良い。
まとめ
- シャドーイングは目的ごとに、意識を変えてトレーニングすべし
- シャドーイングに用いる素材は、同じものを使い回すと効果的
- シャドーイングは、繰り返すことで脳がコツを覚える