脳内英作文技術をレベルアップすれば効率よく「実践力強化」できる!

Jan 17, 2021/ 更新日:Feb 17, 2021

「実践力強化」は目標を定めて効率よく学べ!

英語が読めるだけなら、ひたすら座学に徹するのも悪くない。読めるということは、それだけでも強力な武器になる。でも、効率よく英語を身につけるなら、スピーキング力を並行して磨いたほうが良い。

スピーキング力の強化の目標は、英文が自然に湧き出てくるようにすることである。 例えば、暑いという感覚がたまらなくなったら、日本語では「暑っつぇ・・・」なんて口から出るが、英語だと “hot…” という感じにはなる。

しかし、その程度では「たまらない感」が出ないので、”unbearably hot…” 程度の表現が口から自然に出るほうが良い。

“unbearably” の部分は控えめに言うのもいい、大袈裟に言うのもいい、とにかく自然にアレンジする能がスピーキング力である。

口に出すための文章を組み立てる能力を高め、そのためには英文の定型表現を文句を言わずにアタマに染み込ませておくことが重要である。

では、何に注意して、どのように学習すればよいのだろうか。

自然に文が生まれる、脳内英作文力の強化せよ

書くための英語と、話すための英語は別のものである。書くための英語というのは、実は難しい。大学受験の自由英作文や卒業論文のたぐいのもので、しっかり時間を確保して学ばなければ身につく可能性は低い。

一方、話すための作文能力というのは、至るところで学ぶことができる。座学は必要ない。

英語で考えて英語で話す!

話すための英語を身につけるためには、日本語を介在させないほうが身につきやすい。 日本語で話したいことをまず考えて、英文に訳すという方法は誰でも一度はやる方法だが、効率が悪すぎる。ただし、大学受験などの日本語で出題される英語の試験の類には、まず「日本語」を優先という姿勢は決して間違っていない。 このページでの「実践力」は通訳を行うなどの技巧的に部分にはフォーカスしていない。

英語で話すには、やはり頭の中で英文が自然と湧いてこなくてはいけない。「自然に」というのがポイントで、頭でこねくり回して考え出したような英文は、学術向けにはウケることはあっても、実生活や一般的な会話で連発すると人格がカタブツのように思われ、人間関係の構築に支障が出る。

本ステップが掲げる目標は、日本語を介さずに英語だけが湧いてくるようにまでなじませるのが、最終目標である。

英語を扱う流暢さに身につけるには、頭の中で日本語を英語に訳す作業を極力抑える必要がある。

しかし、簡単なことではない。もし、あなたが日本人であることを捨てて、日本人文化も捨ててしまう覚悟があるなら、実は簡単である。赤ん坊が語学を身につけるプロセスを実践すればよいのだ。しかし、オススメはしない。日本語が使えるなら、その技術を最大限に活用するか、活用しないまでも、いずれは両言語を操り双方のいいところどりをしたいというのが人情である。赤ん坊に戻って英語を身につけるというのは、急がば回れという考え方もあるが、お得な考えとは言い難い。

また、英米人から見て、日本人の文化を持たない、日本語も操れない、日本人にしか見えない日本出身の人という存在は軽く見られるだけで、利用価値も感じてもらえないからである。目指すのはやはり、日本人でありながら、日本文化に精通した英語を操るキャラが一番現実的だと思う。

日本にいながら、日本語を一時的であれ切り離し、英語だけで考える癖を身に着けよう。

難しいことだが、煙から逃れようと、禁煙しつつも喫煙者だらけの周囲にとり囲まれるような難儀さがある。

ただし、あまり難しく考える必要はない。実のところ、日本語が頭の中に介在するというのは、日本人たる最大のメリットでもあり、日本語でしか表現できないことも山ほどある。日本語が介在することは悪いことではないことは肝に銘じておこう。ただ、英語実践力向上のために、日本語に少し雲隠れしてもらうだけである。

余談だが、いずれにせよ通訳や翻訳では、日本語が英語以上にできないと使い物にならないことはご存知かと思う。日本語力の弱い通訳の文章が、どけほど誤解を生む内容を新しく作り出すかは、世界の至るところで存在するのだ。

日本語を介在させないためには「訳すな」!

日本語を介入させないで英語を話せるようになるためには、「訳す」癖を取り除く必要がある。

初心者の頃は、英語力と言うほどの力になっていない以上「訳す」ことから始めなければ、何も始まらない。しかし、英語のトレーニングで、徐々に「訳す」癖を取り除いてやる必要がある。つまり、そのまま英語として頭の中に入ってしまうので、日本語という形で頭に記憶しておく必要がなくなるのである。

口で言うは易しだが、そうなるまでにはそれなりのボキャブラリを含め、英語だけで頭の中に内容が定着できるだけの環境を作り込む必要がある。

「訳す」ことを続けている限り、日本語が介入する割合を減らすことはできない。

例えば、日本語を瞬間的に英作文する学習方法がある。通訳などを目指す人は、この手のトレーニングは必要である。しかし、本ページの目標は、初心者から短期間で英語を使いこなせるようになることである。この手の日本語訳のトレーニングは、ある程度英語が操れるようになるまで寝かせておこう。

小学者のうちにこの学習にハマってしまうと、どうもアカデミックな英語にこだわることになりがちだ。また、いい加減に英語と日本語を言ったりきたりできるようになっても、道案内程度しかできるようにならない。

「通訳」になろうとするな!

英語で流暢にコミュニケーションを取れるようになることと、スムースに通訳ができるようになることとは、鍛えるべき能力が全く異なるものである。 したがって、トレーニング方法も別のものだ。

英語でコミュにレーションを流暢に行うには、日本語をできる限り介入させないトレーニングが必要である。一方の通訳業は、後者は英語と日本語の間をスムースに行き来できるようにするトレーニングが必要になる。 いわば、後者の通訳業は能力と言うより、技術だと考えるほうがわかりやすい。 その技術は後からいくらでも磨くことができる。

念の為、上の両者の能力が異なるものだという証拠は普通に見られる。日本人と英米人のハーフ、バイリンガルで英語を流暢に使えるにもかかわらず、通訳は苦手という方が多い。 通訳するには、「訳す」という作業を常に頭の中で行う必要があり、その特殊な能力を磨き上げる必要がある。一方で、普通の(通訳ではない)バイリンガルや、それに近い英語力をお持ちの方は、「訳す」という作業はそもそも行わないので、その能力は低くても問題ない。

語で流暢にコミュニケーションする、英語を使いこなす目標のためには、初期の段階で「日本語と英語を行ったり来たりするトレーニングは遠回りになる」と心得ておいてほしい。

英作文力強化トレーニング

日本語を介入させない、英語でコミュニケーションをとるためのトレーニング方法を紹介する。

推測し英文を復元するトレーニング

ネイティブでも、実際の音として発話者の英語が完全に聞き取れているわけではない。 このことは随分昔から、学術的に説明されている。

では、どうしているかといえば、聞き取れた部分と前後の関係、文法から頭の中で英文を復元して解釈しているのである。 そのため、学校の試験では減点程度で済んでしまう「三単現の”s”」や「時制」などが曖昧だと、ネイティブの頭の中でうまく復元してもらえない。

これらをまとめてトレーニングする方法としては、「英語をセンテンスごとに聴く」それを「書き取る」トレーニグを行う。 もちろん、全文が聞きとれないことが多いだろうから、聞き取れた部分だけで全文を復元するのである。これはコンピュータープログラムのチェックサム、エラー補正に似たことを頭の中で行うトレーニングである。

聴いた英文を、意味から口頭で再現するトレーニング

リスニングでの一環として、「英語をセンテンスごとに聴く」そして、「意味を基に英文を口頭で再現する」トレーニングを行う。

上のトレーニグとの違いは意味を基にに再現する点である。

言い換えトレーニング

聴いた英文を、ほぼ同じ意味になるように別の言い方で言い換えるトレーニングを行う。 聞く人のボキャブラリーや専門知識によって、発言内容がそのまま頭の中に入るとは言えないため、易しく言い換えられるものはそうすることで頭に入れやすくなる。 ただし、この言い換えトレーニングの狙いは言い換えることにあるのではなく、頭の中で日本語を介在させないことにあるので、ポイントを間違えないようにしよう。

要約トレーニング

長めの英文を聴いて、自分の英文で要約するトレーニングである。狙いは、頭の中で日本語を介在させないことにある。だから、日本語に要約して、その日本語を英訳するようなプロセスをたどってはいけない。

想定トレーニング

適当な会話場面を想定して、英文を頭の中で作るトレーニングである。これはどこでもできる。はじめは途中で日本語が頭によぎってしまうことに悩まされるが、慣れれば英語だけでシミュレーションが完了する。

具体的には、映画(洋画)のワンシーン(裁判の場面など)をそのまま再現するトレーニングといっても良い。