「基礎力」「英語脳」「実践力」強化で独学せよ!

Jan 13, 2021/ 更新日:Feb 17, 2021

英語独学には3つのステップで挑め!

独学で英語を学ぶには、コツがある。闇雲に時間を使うような贅沢なことはせずに、実践に備えた英語を身に着けていくほうが、多くの人には有益だと信じる。

ステップ① なんと行っても、基礎力強化

言語を構成する基本要素は、「単語」「文法」「発音」の3つしかない。英語を習得したいと思ったら、まずはこの3つの基礎的な知識を習得することから始めなければならない。

英語に限らず、大人になってから新しい言語を習得するというのは、「単語」を覚えて、その並べ方(「文法」)と「発音」の方法を覚え、そしてその言語を使えるようにすることである。

大多数は、単語と文法の重要性を肌感覚で感じるはずだ。事実、日本人ほど文法に強い国民はいないと噂される。英米人は、日本人は話せないくせに、異様に文法に詳しいことに違和感を感じるそうである。

一方で、多くの人は発音は得意でない方に分類されると思う。特に初心者の方は発音の重要性を理解することは難しいようにも思う。なぜなら、日本の学校教育が発音を無視し続けているからである。それが日本の英語教育の最大の問題点の一つと言っていいだろう。発音は単語と文法と同様、英語を使えるようになるためには非常に重要な言語要素の一つなのだ。

ステップ② マインドセット、英語脳作り

言語の3つの基本要素である「単語」「文法」「発音」を頭に入れる(覚える)だけでは、英語を流暢に使えるようにはならない。流暢さを向上させるためには、それら3つを組み合わせて無限の文章を無意識的・自動的に、瞬時に作れるようにしなければならない。そのためには英語脳(英語回路)を作る必要がある。

英語脳を作るということは、「英語を英語のまま、英語の語順で理解し、使えるようにすること」だ。英語を使うときは、頭の中から日本語を排除する必要がある。聞いた英語をいちいち日本語に訳してから理解したり、日本語で考えたことをいちいち英語に訳してから発言していたらスムースなコミュニケーションになるはずもない。

また、英語の語順は日本語とは全く異なる。中学・高校の英語の授業では、英文を後ろから日本語に「戻り訳し」ながら理解する方法を学んだはずである。あくまでも、それは試験用、もしくは英語を話さない日本人に訳文を提示するための方法でしかない。

雑な例えで申し訳ないが、マージャンでリーパイ(牌を見やすいように並べ替えること)するのと同じことである。

そんなことをしている限り、英語を自由に使えるようにはならない。英語は、そのままの順番で前から理解でき、そしてその順番で瞬時に作れるようにしなければならない。

ステップ③ 実践力強化

英語を話すたびに、最初から英文を頭の中で作ることは現実的とは言えない。よく使用される表現(定型表現)や、自分が好きな表現・フレーズを覚えて、単語を変えたり、別な表現と組み合わせたりできるようになれば英文を作るスピードも速くなり、表現の幅も広がる。流暢さが向上するといことだ。

また、ネイティブにとって自然な表現を使いこなせるようになるためにも、定型表現を覚えることは重要だ。単語と文法は間違っていなくても、ネイティブにとって不自然な英文はいくらでも作れる。簡単な例では、“Happy New Year!” や “Merry Christmas!” とはいうが、“Merry New Year!” とはいわない。単語・文法的には間違っていないが、ただそういう風には言わないのだ。このようなことは覚えていくしかない。

一方で、英会話スクールでは定型表現だけを教えているところが多い。しかし、定型表現をいくら覚えても、自分の言いたいことを自由に表現できるようにはならない。つまり、英語を習得することはできないということだ。定型表現を覚えることは確かに重要だが、あくまで流暢さを向上させるための補足的な学習であるということを理解して頂きたい。

英語学習の基本は、あくまで、言語の3つの基本要素を組み合わせて無限の文章を作れるようになることだ。そのためには頭の中で英文を作る能力を磨き上げる必要がある。そして、自分の言いたいことを簡略化する能力も向上させる必要がある。

我々日本人は、日本語は得意なので日本語では複雑なことも表現できる。しかし、英語は苦手なので複雑なことは表現できない。したがって、英語を使うときは、自分の英語力でも言えるように、自分の言いたいこと自体を簡略化する必要がある。このスキルを身につけない限り、英語のスピーキングの流暢さは向上しないといっていい。

それでは「基礎力強化」「英語脳作り」「実践力強化」の3つのステップを一つ一つ詳細に説明していく。